海の見える山頂、花の咲く稜線

東京近郊の山登りのゆる~い日記です。。

【バリエーションルート】檜洞丸北尾根から北アルプスの見える山頂へ

 

 

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[※本記事のコースではバリエーションルートや通行禁止区域の歩行が含まれております。自己責任での山行をしておりますので、ご留意の上ご覧くださいませ。(一般登山道を歩行される方は決してマネしないでください)]

 

草野球のシーズンも終わり、日曜日に時間が取れるようになったので、冬枯れの展望を見に丹沢に行くことにしました。

 

どこに登ろうかと考え、昨年末、山頂から見ることができなかった北アルプスを拝もうと丹沢・檜洞丸への山行を決めました。

 

いつものように裏丹沢の「神ノ川ヒュッテ」から登ろうと、道路状況を調べてみました。

台風19号の影響で通行止めになっていた県道76号線も通れるようになっており、神ノ川ヒュッテの手前1kmの林道が土砂崩れで通行止めになっているが、徒歩では通れるとのこと。今回も神ノ川からの周遊ルートで登ることにしました。

 

コースは「神ノ川ヒュッテ」→「広河原」→(檜洞丸北尾根)→「檜洞丸」→「矢駄尾根分岐」→「犬越路」→「神ノ川林道」です。

 

6時半過ぎが日の出なので、その頃に登山道に着くようにと自宅を5時前に出発し、「国道20号」→「県道76号」と進み、登山口にはあたりが明るくなったころ到着しました。

 

目の前の林道には土砂が覆いかぶさっています。f:id:the-holy-mountain-071:20191230184742j:plain

 

他の登山者はゼロでしたが、しばらくすると青ヶ岳山荘への荷揚げのお姉さんがやってきました。存在は存じておりまして声を掛けたところ、彼女は矢駄尾根を登るそうです。

なので、稜線上ですれ違ってまた会えるかもと会話を交わし、先に出発しました。

 

土砂崩れの箇所は谷側をすり抜け、しばらく歩くと神ノ川ヒュッテのゲートまでやってきました。 

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この先も1時間ほど林道歩きが続きます。

しばらく進むと、大型の動物が前方を走り去って行きました。

カモシカ」でした。昨年もこの辺りで会ったな~ぁ。 

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カモシカは前方の林道の路肩で止まってこちらを見ています。

路肩から全く動く気配がなかったので、林道を通らせてもらうことにしました。

 

最短約7m横を素知らぬ顔をして通り、しばらく進んで振り返ると、顔だけ振り向いてこちらを見ていました。

やっぱり森の賢者。終始落ち着いていて、ツキノワグマやシカとは大違いです。

 

さらに林道を進むと立派な橋が出てきまして。 

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渡ってしばらくすると広河原への入り口に到着です。 

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ここでしばし休憩し、檜洞丸北尾根を登り始めました。

ただ、今日は空が曇ってて展望はムリかな。。

 

最初は樹林帯の急登をどんどん登ります。 

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1時間ほど登るとちょっとした広場が出てきて、ここで休憩を取ることにし水分とカロリーを補給しました。 

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 辺りには、ワイヤーが転がっています。

 

この先は比較的広い尾根が続き、急登を進んで高度をかせぎます。 

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頂上に近づいたころ蛭ヶ岳雄大な山容が見えてきました。 

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やがて、尾根道は草原の道を進むようになったのですが、足が進まなくなってきました。

かなりしんどく、どうやらシャリバテのようです。

山頂まであとちょっとでしたが、おにぎりと麦茶で栄養と水分を補給することにしました。

 

ところが、この一帯はシカの落し物だらけ。。

どこに腰掛けてリュックを置いても同じだろうと、何も考えず座り込みしばし休憩しました。(下山したらズボン履き替えて、家でちゃんと洗濯せねば。。)

 

その後はあっという間に体力がよみがえり、すぐに青ヶ岳山荘の屋根が見えてきました。 

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そして登山道と合流。

進路が分かりにくい箇所や危険な場所もなく2時間半のバリエーションルート歩きを堪能できました。

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ほどなく檜洞丸山頂に到着。 

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頂上からの展望です。

まずは蛭ヶ岳と丹沢主稜線方面 

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相模湾方面。日射しを浴びて黄金色に輝いています。 

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次いで富士山。 

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畦ヶ丸の上に南アルプス南部方面がよく見えます。 

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南アルプス北部方面。 

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今日は八ヶ岳の肩に北アルプスが見えました。期待通りです。。 

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大室山の上は八ヶ岳と奥秩父方面。 

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秩父方面。真ん中が飛龍山で右側に雲取山が見えています。 

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奥多摩方面。中央が三頭山、右の隅が大岳山でしょうか? 

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頂上の北側からは関東平野の街並みがよく見えました。 

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この位置からの富士山は本当にキレイです。2020年の年賀状の写真の1枚にします。 

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しばし展望を楽しんだ後、犬越路方面へ下山を開始しました。 

 

矢駄尾根分岐。この頃から青空が広がってきました。

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犬越路への下りは所々険しい急下りがあります。 

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ハシゴ登場。 

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お次はクサリ 

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この先の稜線の向こうに、犬越路の避難小屋が小さく見えます。 

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この尾根はヤセ尾根が続きます。

冬晴れの青空と冬枯れのコントラスト、いい眺めです。 

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2つ目のピークを越すと尾根道に岩がなくなり、格段に歩きやすくなりました。 

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所々、歩きやすい尾根も出てきました。 

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しばらくすると避難小屋が見えてきました。 

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小屋の手前の神ノ川方面への分岐に来ると、「ガーン!!」登山道通行止めじゃん!!

トラロープが張ってあります。 

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とりあえず、小屋に入って作戦を考えよう。 

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小屋の中はよく掃除され、丹沢の避難小屋らしくきれいでした。 

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おにぎりをほおばりながら小屋ノートをみると、この下400m地点で土石流により登山道が流され通行ができない様子。

但し、地形図をみると高い崖もなく、沢床を登山道が通るのは数か所。

 

なので、とりあえず下りてみて、

・通行不可能な箇所は樹林帯を高巻きする。

・どうしても通れないなら再度稜線に上がって矢駄尾根分岐まで尾根道を戻り、矢駄尾根を下る。(険しい登りとナイトハイクの下り。。)

 

できるだけ早く決断した方がいいだろうと、小屋を後にし、さっさと神ノ川への道を下リ始めました。バリルートとナイトハイクをやっているせいか妙に落ち着いています。

 

稜線から400mほど下ったところで、左の沢からの土石流で登山道がすっかりなくなっています。

但し、対岸に目新しいピンクテープがあり、その方向に進むと登山道が出てきました。

 

その後も土石流で数か所登山道が流されていましたが 

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土石の上を慎重に歩き、途切れた登山道を見つけ、無事林道まで下りてきました。 

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ガタガタの林道をさらに下って、神ノ川ヒュッテまで戻ってきました。 

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でも、登山道の道標の犬越路方面の標識には、通行止めの案内が全くない・・・うらめしやぁ~。 

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その後、林道を15分ほど歩いて、クルマまで帰ってきました。

 

台風19号の爪痕はまだまだ深く残っていること実感しました。

今日の山行ができたこと、山の神様に感謝し帰路につきました。