【5か月ぶりの山登り】南大菩薩縦走
今年の半ばから急激に仕事が忙しくなり、平日に休暇がなかなか取れず、休日も仕事をせねばならなかったので、山登りに全く行けてませんでした。
秋になってだいぶ時間ができて、さあ山に行こうと思ったのですが、週末ごとの雨と台風襲来で随分待たされてしまいました。
なんとか紅葉の時期にと思い、11月の3連休に5か月ぶりに山登りに行ってきました。
今回は、昨年登れなかった南大菩薩に行ってきました。
私は気に入った山に何度も登るタイプで、山登りを始めた頃から毎年のように来ています。20年以上前は、笹が深く道が不明瞭で、休日でも登山者はほとんどいなかったのですが、今では登山道が整備され、登山者も増えて、驚いたことにツアーコースにもなっているようです。
いつもは、塩山からバスで「大菩薩登山口」まで行き、「上日川峠」から「小金沢山」~「黒岳」~「ハマイバ丸」と縦走して「大谷ヶ丸」から「天目山温泉」へと下山するルートを行くのですが、今回は時間がなかったので、車で「大峠」まで行き、「黒岳」で稜線に上がって「牛奥ノ雁ヶ腹摺山」「小金沢山」を往復するコースにしました。
前日は家の用事で帰宅が午前0時で、山登りに備えすぐに寝たのですが、翌朝4時半起きで今回も睡眠不足での登山となりました。
5時に自宅を出発して、国道20号を西に進みます。早朝は車が少なくいつもスイスイ行くのですが、この日はトラックが多く大月まではいつもより時間がかかってしまいました。
大月の市街地を抜けて真木方面への道に入り、桑西から先は「真木小金沢林道」を進んだのですが、この林道が先日の台風19号で無事だったことは非常にラッキーでした。
やがて登山口の大峠に到着しましたが、午前7時で駐車場は満車。付近の路肩に車を停め、支度をして登山開始です。
登山口の手前から雲の中に富士山がぼんやり浮かぶように見えていました。
大峠の登山口。
ここの標高は「1560m」です。
黒岳方面へ登ります。道路の向かい側には「雁ヶ腹摺山」登山口があります。
登山口の上に東屋がありました。
登りはじめは熊笹の急登で、その後は広葉樹林帯の広い登山道の登りになりました。
道は全般的に登りやすく、明るい尾根道をどんどん登ります。
赤岩ノ丸の手前は再び急登になりました。
赤岩ノ丸からは黒岳と稜線が見えてきました。この先は比較的なだらかで、黒岳の直前が再び急登のようです。
案の定しばらくは緩やかな登りになりました。この辺りは紅葉が終わっていて、もう冬枯れでした。
その後急坂となり、登りきったら南大菩薩の稜線と合流しました。
すぐ左側に黒岳の頂上があるのですが、後で行くことにして右に進路を取りました。
しばらく樹林帯を進むのですが、歩きやすい尾根道です。
やがて明るい尾根となり、南大菩薩の特長である笹の草原が出てきました。
小ピークの「川胡桃沢ノ頭」に到着。ここからも雲の中に浮かんだ富士山が見えました。
さらに進むと林間から牛奥ノ雁ヶ腹摺山が見えてきました。
賽ノ河原付近からの牛奥ノ雁ヶ腹摺山。
鞍部からしばらく登ると牛奥ノ雁ヶ腹摺山に到着。日本で一番長い山名だそうです。
一休みした後、小金沢山方面へ歩くと草原が広がっていました。
20年以上前に苦戦していた笹原は、いまでははっきりと道がついています。
ほどなく小金沢山に到着。
山頂は比較的広めです。
山頂標識の上に小さな狛犬があり、ご丁寧にお賽銭も置いてありました。なかなか粋なことする登山者の方がいるものです。
頂上からの展望。
南大菩薩の稜線。富士山がぼんやり見えます。
雁ヶ腹摺山方面
南アルプス方面。白峰三山が雪をかぶっています。(これが白峰三山の由来だろうか?)
少し休んで、登ってきた道を戻ります。
途中、東側が開けた箇所があり、奥多摩三山がよく見えました。
秋の青空と草原の針葉樹の濃緑のコントラスト。心に沁みる景色です。
南向きの帰路は日差しが登山道を明るく照らしてくれます。
再び牛奥ノ雁ヶ腹摺山に到着。
ここにも狛犬が置いてありました。
林間から「甲斐駒ヶ岳」が頭だけ見えています。
黒岳は針葉樹が多いためでしょうか。周りの山に比べ確かに黒く見えます。
賽ノ河原ではススキが風に揺れていました。
黒岳に到着。林間の静かな山頂です。
すぐに大峠に下山せず、南側の「白谷ノ丸」まで足を伸ばすことにしました。
10分ほどで白谷ノ丸に到着。
甲府盆地は霞んで見えませんが、隣の尾根はきれいに紅葉しています。
大月方面には中央高速がよく見えるのですが、今日はぼんやりでした。
私のお気に入りスポットの「白谷小丸」に行くことにしました。
白谷ノ丸からちょっと下って登り返す感じで白谷小丸に到着。
この頂上は白砂に岩が点在して、鳳凰三山の稜線のような雰囲気がします。
最初に来た時は曇り空の黄昏時で幻想的なイメージが残っています。
白谷ノ丸方面。
盾のようにそびえる南大菩薩南部稜線。その上の雲に富士山が浮かんでいます。
大峠の向かいの雁ヶ腹摺山方面。
しばらく山頂を楽しんで下山することにしました。
黒岳との鞍部は「やまなしの森林100選」みたいですね。
大峠への分岐から稜線を離れ下山します。
稜線近くは苔むした倒木や岩が点在し山深さを感じます。
しばらく歩くと、突然倒木を切り裂くような大きな音が進行方向から聞こえてきました。私のリュックについている鈴の音を聞いて大きな動物が走り去ったようです。
音の大きさと取り乱した様子からツキノワグマでしょうか?
そういえば湯ノ沢峠から真木小金沢林道に下山した際、たくさんのクマの足あとを見たことがあったな。
立ち止まって鈴を大きく鳴らし、動物がいなくなっていることを確認して、下山を再開しました。今日もこいつ(鈴)に助けられたな。。
やがて登山道は落ち葉の絨毯に変わり
あっけなく大峠に到着。
林道の周りはきれいに紅葉していました。
もうすぐ紅葉が終わって、冬枯れの山になります。
バリエーションルートが登りやすく、展望も楽しめる時期ですね。
休暇取れるかな? 仕事もいいけど、山も楽しまないとね