海の見える山頂、花の咲く稜線

東京近郊の山登りのゆる~い日記です。。

【バリエーションルート】令和最初の山行 奥多摩・二軒小屋尾根からの雲取山

 

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ゴールデンウィーク真っ只中。令和最初の山行はどこにしようと考えることもなく、慣れ親しんだ「雲取山」に決めました。

 

雲取山に登ってくる方々の多くが令和最初の山行に雲取山を選び、同じ思いの方々がたくさんいて楽しい気分になるだろうと思いつつ、ゴールデンウィーク中とはいえ静かな山歩きもエンジョイしたいといったわがままな希望もありました。

そこで、雲取山の東側ルートを選び、登りはバリエーションルートの「二軒小屋尾根」を歩くことにしました。

 

コースは「八丁橋」→「大ダワ林道入り口」-(二軒小屋尾根)-「芋ノ木ドッケ」→「雲取山」→「小雲取山 富田新道分岐」-(富田新道)ー「唐松谷林道入り口」→「八丁橋」です。

 

二間小屋尾根を最初に歩いたのは山を始めて2年目でした。

初めてクマに遭遇したり、道を間違えてヤブ漕ぎしたり、石尾根を目印に道なき道を野生のカンでガンガン登った思い出があります。

 

 

前日に親戚の家に出掛けて帰宅が遅くなってしまい、登山計画書やパッキングをあらかじめ準備しておいたものの結局今回も睡眠4時間半での山行でした。

当日は自宅を3時半に出発。しばらくすると空が明るくなってきて、コンビニに寄ったこともあり登山口の「八丁橋」には5時過ぎに到着。

数台の車が停まっていて、登山者と釣り人の車のようでした。

 

八丁橋を渡るとすぐにゲートが出てきました。 

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ゲートの前にも数台の車が停まっていました。 

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ここからは林道(日原林道)歩き。「大ダワ林道」が通行止めになる前は雲取山まで登るのにしばしば使っていた道です。

1時間ちょっとで大ダワ林道入り口に到着。 

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大ダワ林道は依然通行止めですが、親しみのあるルートなので再び歩けるようになってもらいたいものです。

 

沢に下りたところに橋が架かっていました。 

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対岸に釣り人の方がキャンプをされていて、少し会話をしたのですが、今日で4日目になるそうでして二軒小屋尾根には1日1,2組登ってるよ、とのことでした。

以前は登る人がほとんどいなかったのですが、やはりGPSの普及とかあるのでしょうね。

 

しばらく登ると二軒小屋尾根に乗りました。 

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まっすぐ行くと大ダワ林道なので、ここは右に曲がり尾根上を進みました。 

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ここにも「トウゴクミツバツツジ」が咲いています。 

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以前は取り付きからずっと笹薮の中に獣道が錯綜していたのですが、いつの間にか笹薮がなくなって歩きやすい尾根になっています。

標高1300mくらいにヤブが出てきて「アセビ」の花が咲いています。 

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約20年前に初めて歩いた時は、ちょうどこのあたりでヤブの中のクマとしばらく睨み合いになりました。

 

ごくたまに登山道を歩いていて、クマよけの鈴がうるさいからしまってくれと言われることがありますが、徹底的に無視することにしています。

この鈴のおかげで何回クマとの至近距離でのご対面を回避できたことか。金太郎じゃあるまいしクマとの取っ組み合いなんてやってられない。

 

尾根道はなだらかな登りと急坂を繰り返しますが歩きやすい道が続きます。 

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左手の林間から本日のピークの雲取山がよく見えます。 

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「モミソノ頭」に到着。静かなピークでした。 

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尾根の行程の約半分なので、ここで給水とカロリー補給をしてしばし休憩。

この先も巨木と幽玄な樹林帯が続きます。まさにバリエーションルートの醍醐味。 

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モミソノ頭の手前と先にそれぞれクマの落し物があり、いずれも時間が経っている様子でした。

モノは確認できなかったのですがそれ以外に強烈なニオイのする場所もあり、やはりクマはいるみたいですね。鈴やラジオは必携とよくよく感じました。

 

後方に見えていた「天祖山」が随分低く見えるようになってきました。 

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そして、最後の急坂。 

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登りきると針葉樹帯の先に道標のようなものが見えてきました。 

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「芋ノ木ドッケ」に到着。二軒小屋尾根方面はトラロープが張ってありました。

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尾根に乗ってから2時間ちょっとでしたが、奥多摩の山深いルートが堪能できました。

 

この先は、雲取山の頂上を目指します。北斜面には小さな雪田が残っています。 

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芋ノ木ドッケ~雲取山間のコルにあたる「大ダワ」に到着。 

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大ダワ林道方面は通行止めで柵がかかってました。 

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男坂の「バイカオウレン」。白くてかわいらしい花です。 

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苔むした登山道。鴨沢や三条ルートとは違った風景です。 

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この先の樹林帯にシカがいました。ヤブの奥に顔が見えたので、カメラを構えた瞬間にあっという間に逃げていきました。何かされると思ったのでしょうか。やはり、動物にカメラを向けるのは刺激してよくないと感じました。

 

雲取ヒュッテ跡。すっかり廃屋です。 

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振り返ると芋ノ木ドッケがよく見えました。左は「白岩山」でしょう。 

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雲取山荘」手前に有毒植物の紹介があり、前回の山行で長沢背稜に咲いていた名称不明の花は「ハシリドコロ」っていうそうです。またひとつ花の名前を覚えた。。 

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雲取山荘」f:id:the-holy-mountain-071:20190505224203j:plain

 入り口には「鯉のぼり」がかかっていました。 

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雲取山への登り。そこそこの急登ですが二軒小屋尾根の急坂に比べれば踏ん張りがきいて道もよいのでどんどん登って行けます。 

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左手には芋ノ木ドッケから見えた雪田が見えてきました。 

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ほどなく頂上に到着。駐車場からの歩行時間は5時間半弱(休憩含む)でした。 

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山頂にはやっぱり多くのハイカーさんがいました。

 

頂上からの展望です。まずは「飛龍山」。 

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「奥秩父方面」 。

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次いで、避難小屋付近からみた「長沢背稜」と「天祖山」 。

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「大菩薩連峰」 。

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「石尾根」と「御前山」「大岳山」。 

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今日は空が霞んでいて富士山は見えませんでした。

 

外の気温は8℃でしたが、肌寒く日差しもなかったので避難小屋の中で昼食にしました。f:id:the-holy-mountain-071:20190505224212j:plain

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午後から雷の予報だったので正午前には下山を開始。しばらくすると山頂方面から雷鳴が聞こえてきました。 

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「小雲取山」下の富田新道への分岐。左に進路を取ります。 

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富田新道は、しばらくは笹原のなだらかな下りでした。 

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雷雲が近づいてきたようで、雷鳴も大きくなり雨も降りだしました。

以前、「間ノ岳」~「北岳」の稜線で雷雲に巻かれとんでもない目に遭ったことがトラウマになっているので、尾根上の雷はまっぴらとさっさと樹林帯に逃げこむことにしました。

 

ヒョウの土砂降りになり、登山道に積もってきました。 

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雨が止む気配がなかったので雨具を使うことにしましたが、道がよいので傘とザックカバーでしのげそうです。

 

やがて富田新道はひたすら下りになり、けっこうな急坂です。 

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何箇所か倒木がありましたが、巻き道の案内がありました。(助かります) 

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この道にも「トウゴクミツバツツジ」が花を咲かせていました。 

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さらに下ると沢の音が聞こえてきましたが、谷底に吸い込まれそうな勢いで降りて行きます。

やがて唐松谷林道への分岐に到着。 

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その先、谷底に降りる前につり橋がかかっていました。 

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対岸に渡ってしばらく登ると日原林道に戻ってきました。 

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ここからはクルマの停めてある八丁橋まで林道歩き。 

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やがてゲートが見えてきました。 

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八丁橋の駐車スペース。ゴールデンウィークでしたが停まっている車は数台でした。 

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令和初の登山は、後半天気が崩れましたが久々の二軒小屋尾根を楽しむことができ、雲取山に登った安心感も得られました。

 

あと1月で奥多摩・奥秩父ではツツジシャクナゲが目を楽しませてくれます。高山植物も咲き始めるので行きたい山がたくさんあって・・・どこに登ろうか悩ましい季節がやってきますね。